フォントのデザイン時には、ユニバーサルデザインに必要とされる要素を下記の4つに分類。
* 視認性 - 文字ひとつひとつの構成要素を視認しやすくする
* 判読性 - 誤読にしくく、他の文字との判別をわかりやすくする
* デザイン性 - シンプルさ、美しさ、整理、整合性をもつ
* 可読性 - 文字列としての単語・文章の読みやすさ
それぞれの観点から字体を開発することで、障害者・健常者・お年寄りを含め、すべての人が誤読することのない文字を目指したとされる。「イワタUDゴシック」の表示用の書体は、とりわけ「視認性」「判読性」を重視し、本文用は「可読性」が考慮されているという。具体的には、ふところ(字面)を大きくする、文字が潰れないよう隙間を確保、文字を構成する線を極力シンプル化する、などのポイントに配慮してデザインを行ったという。(MYCOMジャーナル記事より)
ユニバーサルデザインを意識した文字のデザインを行なう場合、今まではタイポグラフィックの領域での作業での創意工夫で行なうものだった(もうちょっと具体的に言うと”「視認性」「判読性」に優れたディスプレイ書体(上の引用では『表示用』と呼ばれている)”を、文章に用いた時にも読み易くなるよう組版設計やフォントセットを設定する)けれど、フォントデザインそのものがUDを充分意識してファミリー化されたものが出てきたことは、選択肢が増えるという点でも喜ばしい限りです。
PC用標準表示用フォントもこの位のレベルのものが普通に使われるような環境に早くなって欲しいですね。
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