OTO-NETA: 電気楽器やビンテージ機材の中古販売業者が潰れる「電気用品安全法」
どんな法律かは上記リンクから理解していただくとして(実際自分も細かい部分での運用スキームとかは分かってない部分あります)「楽器方面限定」でちょっとこの話題について触れてみようかと。
最近ウチの会社にアルバイト的スタンスで諸々の事を手伝いに来ていただいている”本業・音楽ライター
&キャリア20年以上のスジガネ入りのロックベーシスト”なFさんにこの『電安法』について教えてあげまして、以下はその時の会話
F:「そう言えば友達にFenderのヘッド(注:ベースアンプのプリ部分)探して、って頼まれて見つけたんだけどなんか”ミョーに安かった”のはそういう事だったのかー」
tami:「あ、やっぱアンプ系でもそういうのありましたかー」
F:「あ、そういえばここ(会社の近く)の近所の楽器屋・・・」
tami:「そうそう、フェアチャイルド670とかローズスーツケースとかいきなり店頭に並べ出して」
F:「フェアチャ本物初めて見たよ。あと初期の1176とか。・・・でも値段付けてないんだよねー。売る気ホントにあるのかな?」
tami:「価値のわかる人だけわかりゃいい、というスタンス?」
(注:近所の楽器屋、お茶の水の外れ、楽器店密集地帯からはかなり離れている。基本的にギターはかなり充実、しかし店舗の一角にプロツコーナーだけはしっかりあって、コンシュマー向けDTMツールはスルー、2階は練習スタジオ、というような店)
F:「だろうね。しかしどこに今まで隠しもってたんだか今まで」
tami:「しかしこれでハードオフとかヤフオクの”業者”とか全滅でしょうね」
F:「まー古くから(アンプのリペアとか)リキ入れてきたショップさんは意地でも資格取るだろうから」
tami:「そうじゃないお店は淘汰されていくと」
F:「今は投げ売り状態だけれどそのうち・・」
tami:「(資格を持つショップが少なければ)”高値安定化”の方向にいくでしょうねー」
F:「まあ、今まで・・・・」
tami:「楽器の動作確認すらまともに出来ない人達が中古を扱ってた事自体異常だった訳で。ただしこれからはフィルターが下がり切ってるアナログシンセが”音出ません・ジャンク”とかで爆安で買える可能性はないなと・苦笑」
F:「シンセ系に関して言うと、5G以外は実は・・・・」
tami:「そうそう、リペアに関しては”土日で請け負える範囲で”個人でやっていたテクニシャン達に頼っていたという」
F:「治るかどうかって、メーカに聞くよりもそういう人達に直に聞いた方が早いという」
tami:「『技術的には可能なんですけどーパーツがー。5Gさんなら確保してるかも知れませんが』とか言われたり」
F:「(苦笑)」
tami:「5Gも”パーツ取り”目的の買取りだと異様に査定安いしね」
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「電安法」が、”中古販売業者”にも安全の側面から「製造者責任」を負わせる為の法のスキームだと言う事はなんとなく分かったけど。しかし楽器方面でもオーディオ方面でも”電源回り”まで含めて自ら改造を施す人は少なくなかったと思う。(電源自体の改造は技術的な資格が無いと出来ませんが)
こと楽器とかオーディオのマニアの世界に限って言えば今までも”自己責任”でやってる世界だから必要無いのにね。
2/14追記:
ITmediaニュース:「名機」が販売禁止に 4月に迫る「電気用品安全法」 (1/2)より
ただ、同法施行以前のに製造された電化製品も、安全性にそれほど違いはないようだ。経産省の担当者は、「電気安全法は、1962年に制定された『電気用品取締法』を改正した法律だが、両法の安全基準はそれほど変わっていない」と話す。 旧法と新法の大きな違いは、電化製品の製造・販売に国の認可が必要かどうか。旧法は、製造・販売に国のチェックが入ったが、新法はメーカーが自社でチェックしてPSEマークを添付できるようにし、民間の自由度を高めた。 つまり、PSEマークがない製品でも、旧法に適合していれば、安全性は国によって担保されていることになる。それでも旧法時代の製品の販売を禁止するのは、「市場にいろいろなマークの製品が混在するのは好ましくない」(経産省)ためだという。それだけが理由なの? 2/15追記:安全基準そのものを改訂したのだったら納得がいく部分はありますが。 この件に関して広く言われている”中古屋潰し”という線よりも(一般家電製品を扱うリサイクルショップやネットオークション”業者”は結構商品サイクルが早いので、実は影響受ける部分は市場全体では少ないのではないか、という推測も付くので) 「メーカに負担や『製造者責任』を負わせる事なく”危険な中古家電”を市場から一掃する」 ための施策なのではないか?という気がしてきました。 2/18追加リンク: 電気用品安全法(PSE法)に対する署名のお願い(JSPA)
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