で、そもそも『デザイナーズ携帯』を名乗りながら、何故”デザインの依頼先”はグラフィック畑ばかりなのか? そこら辺で既にDoCoMoの"及び腰”なスタンスが見えてしまんですけどね。
・・・勿論佐藤可士和氏にしろ平野敬子氏にしろ松永真氏にしろパッケージデザイン等の分野でも実績が充分にある人だというのは自分も充分認識している。がしかし、各氏のメインフィールドは「平面の視覚的な美しさ」の領域であり、『用の美』であるとか『触覚的体験において「使う喜び」を見出せるようなモノ作り』のフィールドの人達ではやはり無いだろう。
日本にも優れたプロダクトデザイナーは数多く存在するのにも関わらず、『デザイナーズ携帯』を名乗るシリーズにグラフィック系デザイナーしか起用しないのは「見た目と見栄えだけどうにかしてくれさえすればいいから。構造/機能的な面までは口出しするな。そこらはこっちで決めるから」とでも言いかねない、デザイン=表面の皮一枚の上っ面の見栄えの問題位にしか考えてない企業の「デザイン文化」に対しての低い意識を露剖してしまっているだけ、という気がする。
参加されたデザイナー諸氏は”それでも・・・なにか一石を投じる事が出来れば”という意識で仕事をされたのだと思うが、こうして発表されたプロダクツを見るにつけ、そうした”ささやかな意志”さえスポイルしてしまったのだな、と感じてしまい、少し悲しい。
"ケータイなんか所詮コドモ向けのデザインなんだし、そんな「オトナの事情」位もう分かり切ってるだろう? いちいち目くじら立てるなよ"とか言われてしまったら、それまでな話題ではあるんですけどね。
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