民間信用調査会社の帝国データバンク横浜支店によると、音響機器製造のアカイプロフェッショナルエムアイ(横浜市都筑区北山田、駿河道生社長、従業員十七人)は七日までに、東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債額は約十一億三千二百万円に上るとみられる。
現在既に
アカイのサイトは閲覧出来ない状態になっています。
ローランドとコルグとヤマハが単体サンプラーから撤退し(比較的安価なクラブ系複合機は出してるけど)E-muがサウンドカード+ソフトに移行して最後に唯一単体サンプラーを作り続けてきたAKAIがこんな事になり、非常に残念。
S612やS900の頃から数えれば実に20年以上”サンプラーのアカイ”としてデファクトスタンダードなプロダクトを世に送り出してきた訳です。80年代中期にアカイが「サンプラーの値段を一ケタ下げ」なければ、ヒップホップもハウスもテクノも生まれていなかったかも知れません。
上述したジャンルを作っていたクリエイター達にとって、サンプラーはサンプラーであると同時に生楽器やシンセ(の代わり)でありレコーダーでもあった訳で、少ない機材で最大限のクリエイティビティを発揮する為の最重要ツールであった事は間違いありません。
自分も上写真のS3000(最初期モデル)は10年以上使っていました。(人に上げてしまったので今は手許にありません。その後3000XLやMPC2000を所有していた時期もありましたが今では全てソフトサンプラーに移行してしまいました)
思えばSシリーズの後継の「Z」シリーズからMPC4000をリリースした辺りの期間に、ソフトウェアインスツルメントが急速に発達していった時期とピッタリ重なってしまった事が不運だったのでしょう。また、小さな会社だったので簡単にソフト化するだけの人材も社内にいなかったのでしょう。
上記ニュース内の
同社は一九九九年十二月、赤井電機(東京都)の電子楽器部門のブランドを買収した米国系企業が、製造・販売目的で設立した。
という点は多分あまり表には知られていない事だと思うのですが、その親会社も資金注入等して存続させる意志が無いから今回の事態に至ったのでしょうね。・・・最近新製品を立て続けに出したばかりのMPCシリーズだけでも事業継続する会社が現れて欲しいものです。
12/15追記:
ECONOMICS, TECHNOLOGY & MEDIAさんがアカイプロフェッショナルのオーナーであった
Jack O'Donnell氏についてのエントリーを書かれています。(注:NumarkとAlesis日本法人はアカイプロフェッショナルと同じビル内にある)
”大人の見方”でちょっと書いとくと、状況証拠(直前までMPCシリーズの新型やそのPRなどやっていた)からすると、やはり”AKAI”もしくは"MPC"のブランドを残す気はマンマンで、事業移管前の必要なスキームとしての「会社整理」なんだろうな、という気がします。サイトも閉鎖じゃなくて「メンテ中」だし。
Numark formerly "AKAI"なんて形で、少なくとも現MPCシリーズの存在意義がある間はブランドは存続させるんじゃないか、というのが(希望的観測も少し含めた)自分の予想です。
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