●EU、録音物の著作権保護を50年から95年に延長(IT Media)
欧州連合(EU)の欧州委員会は7月16日、音楽録音物に対する著作権保護の期間を95年に延長する案を採用した.これまで、録音物に対する著作権保護期間は録音から50年間とされていた。
よく調べもしないで書くけど、これは(日本の著作権法で言うところの)”演奏家権”にあたる権利を延長した、ということなんでしょうね。それをもって「録音物の著作権」も守られる期間が延長されると。
途中の経緯に関しては、2月の以下の記事に詳しい。
●欧州委員、ミュージシャンの著作権保護延長を提案(IT Media)
50年前のポップミュージックに関わる人々(当然プレイヤーも含む)は、50年以上後も自分達の音楽に商品価値があるなどということを想像していただろうか?
(50年という期間がいつごろ制定されたかはよく知らないが「演奏家権」という権利自体がレコーディング技術前提であることを考えると)50年以上前の演奏やそこで起こった「マジック」が、劣化することなく複製され続けることが可能な技術的状況を想像し得たであろうか、と。
50年とか95年とかの期間が適切であるかどうかの議論はさておき、「レコーディング後50年以上を経ても輝きを失わず”レコーデッド・ミュージック”としての商品価値を保ち続ける音楽」というのは少なからずあるわけで(とは言ってもそうした音楽はほんの一握りでしかないだろうけど)そうした「音楽」の売買から得た利益をまず最初に受け取るべきは「その音楽の録音/楽曲の成立に大きく関わったプレイヤー」じゃないかと思うんだけど、どうかね?
EUでのこうした動向は「クラシック演奏家に対しての理解に篤いヨーロッパ圏」だからこその動きなのかな、と思ってみてもいたけど。 または(イギリスのような「コンテンツ産業を重要な外資獲得産業」と位置づける国もあるように)国としての振興策が強く影響したのかは定かではないけど。
願わくば、こうした「創作者保護の為の権利強化」と「新表現者の為の表現の自由」が両方担保されるバランシーな状態が好ましいのだけどね。現実はなかなか難しいね。
途中の経緯に関しては、2月の以下の記事に詳しい。
●欧州委員、ミュージシャンの著作権保護延長を提案(IT Media)
同氏は保護期間延長でアーティストが恩恵を受けられるよう、レーベルがセッションミュージシャンのための基金を設け、延長された保護期間のロイヤル ティー収入の20%以上をミュージシャンに分配するために確保することを提案している。主演アーティストは、前払いのギャラの分が差し引かれることなく、 延長期間の間すべてのロイヤルティーを受け取るという。また、レーベルが延長期間中に楽曲の再リリースを渋った場合に、演奏者がほかのレーベルに移れる条 項も盛り込む。ネット上ではとかく「なんでもかんでも自由である方がいい。フリーカルチャー万歳!」的な事を言ってればなんとなくクールでスマートな印象、その逆を言うようなものなら「新しい価値感・新しい秩序を阻む『守旧派』もしくは『既得権益にしがみつくカネの亡者』」的な人、としてレッテルをすぐ貼られがち、ですが、・・・・しかし、もう一度冷静になって考えてみたいのは・・
50年前のポップミュージックに関わる人々(当然プレイヤーも含む)は、50年以上後も自分達の音楽に商品価値があるなどということを想像していただろうか?
(50年という期間がいつごろ制定されたかはよく知らないが「演奏家権」という権利自体がレコーディング技術前提であることを考えると)50年以上前の演奏やそこで起こった「マジック」が、劣化することなく複製され続けることが可能な技術的状況を想像し得たであろうか、と。
50年とか95年とかの期間が適切であるかどうかの議論はさておき、「レコーディング後50年以上を経ても輝きを失わず”レコーデッド・ミュージック”としての商品価値を保ち続ける音楽」というのは少なからずあるわけで(とは言ってもそうした音楽はほんの一握りでしかないだろうけど)そうした「音楽」の売買から得た利益をまず最初に受け取るべきは「その音楽の録音/楽曲の成立に大きく関わったプレイヤー」じゃないかと思うんだけど、どうかね?
EUでのこうした動向は「クラシック演奏家に対しての理解に篤いヨーロッパ圏」だからこその動きなのかな、と思ってみてもいたけど。 または(イギリスのような「コンテンツ産業を重要な外資獲得産業」と位置づける国もあるように)国としての振興策が強く影響したのかは定かではないけど。
願わくば、こうした「創作者保護の為の権利強化」と「新表現者の為の表現の自由」が両方担保されるバランシーな状態が好ましいのだけどね。現実はなかなか難しいね。
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