東京キャナル・プロジェクHP
「東京人」片手に東京散策を楽しむような人でなくとも、かっての江戸という町が「河川と運河の都市」であった事はよく知られている所だろう。
「東京キャナル・プロジェクト」はそうした”東京のウォーターフィールド”を都市機能や環境、景観等といった様々な側面から見直していこうというプロジェクトだ。
その第一弾となるワークショップが8/23-29までREN-BASE UK01(東京都千代田区内神田3-5-1大蓄ビル2F)で開催される。
ワークショップ詳細ページ
東京の「水辺空間」は、歴史の中でその再評価と喪失を耐えず繰り返してきたが、ようやく21世紀に入って「都市再生」という社会的意識の高まりのなかで、新たな都市のあり方を求めて、その位置づけを見直そうという動きが出てきている。本ワークショップは、「水の都市東京を再生する」ことをテーマに、江戸時代から引き継がれる河川・運河の機能、都市風景としてのあり方を再解釈し、東京の現代の都市環境・生活に相応しい、リアルで新しい「都市再生」の方法を具体的に提案していくものである。 経済の成長、テクノロジーの発達などにより社会が成熟し、価値観も多様化してきている現在、様々な分野における専門家が一堂に会して多方面から「東京の水辺空間」に対して議論することで、「水」を鍵とする新たな都市再生の方法を専門家、地元住民、学生などとのコミュニケーションを通し、検討していくことを目的とする。 ●プロジェクトの特徴 1. 5年、10年後の東京の未来を見据えた、継続性・発展性のあるプロジェクト 2. 社会との接点をもつー地元との連携と異分野交流による提案 3. 水とのかかわりの深い、運河の国オランダとのコラボレーション・プロジェクトプロジェクトは秋の展覧会および出版物の発行、来春のロッテルダム建築ビエンナーレへの参加、という3段階のステップを経て完結する。 また上記HP内には既に都内各所のプレリサーチ結果がアップされている。 ・・・・ 水辺にいるだけで、何か心が落ち着くものだ。小さな噴水でさえそんな機能を人にもたらす。 かって江戸という都市の重要な動線であった「運河-水路」は、現在あるものは”小さな川”としてそのまま残り。ある場所ではそのまま道路になったり、ある場所ではそこに公園が出来たり、またある場所では単純にデッドスペースとなっていたりはたまた水は引かれているもののボートの繋留場としてのみ使われるだけだったり・・・と、地形的特徴はそのまま残しながらも様々な変容をしているもののそれらが有効に都市内で機能しているとはいい難い。 このプロジェクトでは、江戸期の水辺空間の公共性を見直す所からスタートしている。江戸〜現在の東京に至る都市形成の歴史に興味がある人には非常に興味深いプロジェクトであるだろうと思う。
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